Versus
David Letellier
『ヴァーサス』(2011年)は、巨大な黒い花の形をした向かい合う二つのキネティック・スカルプチャーが、予測できない音や動きで対話をするインスタレーション作品です。スカルプチャーは12枚の三角形のミラーパネルで構成されており、特殊なアルゴリズムによってその動きが制御されています。花冠の中央に内臓されたスピーカーから発せられた音を、向かいのスカルプチャーがキャッチし、会場のノイズの影響も受けながら、音の周波数に応じて動きます。
2012年アルス・エレクトロニカ賞 受賞作品
DIGITAL CHOC 2017 コラボレーションアーティスト
Artist Profile
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Courtesy of the artist
David Letellier
ダヴィッド・ルテリエ
1978年フランス生まれ、ベルリン在住のアーティスト。フランスとドイツで建築について学ぶ。カンディング・レイの名でドイツの電子音響レーベル「ラスター・ノートン」に所属。カーステン・ニコライとの息の長いコラボレーションでも知られるルテリエは、オーディオビジュアル・パフォーマンスからサウンド・インスタレーションまで、さまざまな媒体で表現を行う。建築、アート、音楽にまたがる彼のアプローチは、「動く形(フォルム)」としてのサウンドに関する探究であるといえる。ヨーロッパのデジタル・アートフェスティバルで精力的に作品を発表している。