不可視彫像
坪倉輝明
この作品は、美術鑑賞の常識を覆す “展示物の無い” 展示。 体験者が作品の置かれていない展示台に向かって懐中電灯の光を向けると、在るはずのない作品の「影」が現れます。 懐中電灯を持って近づいたり離れたり、様々な角度から光を当てることで影も形を変え、しだいに存在しないはずの作品がそこに在るかのような “存在感” を感じ始めます。 そんな “不可視彫像” を体験者自身が行動して探し、形を想像しながら鑑賞する新しいメディアインスタレーション。 テクノロジーによって存在しない物の存在感を与えられたとき、脳はどのように解釈するのか。現実と仮想現実(VR)の境界を模索する作品です。
Artist Profile
-
Teruaki Tsubokura
坪倉輝明
メディアアーテイスト/クリエイティブテクノロジスト 1987年京都生まれ。金沢工業大学メディア情報学科卒業。 ㈱ワン・トゥー・テンを経て、フリーランスとして広告・メディアアート・XR領域を中心に活動中。 現実世界での「体験」をデジタル技術を駆使して拡張し、現実とデジタルの境を曖昧にする魔法のようなメディアアート作品を制作している。 2015年よりアートクリエイティブユニット、CALAR.ink所属。