時の経過と他者の関わりがアートにもたらすもの
Tatsuo Miyajima X Junji Tanigawa X Kei Wakabayashi X Teiya Iwabuchi
世界を舞台に活動し、MEDIA AMBITION TOKYOにも参画する現代アーティストの宮島達男氏と、スペースコンポーザーのJTQ谷川じゅんじ氏を迎え、第一線で活躍し続けるアーティストやクリエイターの思考を『WIRED』日本版編集長の若林恵氏と「美術手帖」編集長の岩渕貞哉氏をモデレーターに紐解きます。
時を経ることや、他者が関わることで、アートは多様なメッセージを発信し続けます。宮島氏の作品『Counter Void』は5年前の震災直後に消灯され、「Relight Project」の活動により今年3月11日から3日間だけ再点灯されます。また、谷川氏はMEDIA AMBITION TOKYOの主催メンバーとして異なるジャンルのクリエイターと共にコラボレーションしながら活動を続けています。宮島氏、谷川氏、それぞれの活動を通して、時の経過と共にアートはどう変化していくのか、また他者が関係することで思考や創作のプロセスはどう変化するのかなどについて、語っていただきます。ジャンルの異なる2人の編集長の視点と共にお楽しみください。
※『Counter Void』は2003年、六本木ヒルズ内に常設された人間の「生と死」をテーマにした宮島氏のパブリックアート作品。
Artist Profile
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Courtesy Lisson Gallery Milano
Tasuo Miyajima
宮島 達男
アーティスト / Relight Projectメンバー
現代美術家。京都造形芸術大学/東北芸術工科大学 副学長。1986年東京芸術大学大学院修了。1988年ヴェネツィア・ビエンナーレに招待され国際的に注目を集める。以来、「Art in You(芸術はあなたの中にある)」という考え方を基盤に、発光ダイオード(LED)を使った数字の作品やCG、ビデオなどで作品制作。これまで、世界30か国250か所以上で発表する。1998年ロンドン・インスティテュート名誉博士。 -
Junji Tanigawa
谷川 じゅんじ
JTQ代表 / スペースコンポーザー / Media Ambition Tokyo実行委員会
1965年生まれ。2002年、空間クリエイティブカンパニー・JTQを設立。
「空間をメディアにしたメッセージの伝達」をテーマにイベント、エキシビジョン、インスタレーション、商空間開発など目的にあわせたコミュニケーションコンテクストを構築、デザインと機能の二面からクリエイティブ・ディレクションを行う。D&AD賞入選。DDA 大賞受賞、優秀賞受賞、奨励賞受賞、他入賞多数。 -
Kei Wakabayashi
若林 恵
『WIRED』日本版編集長
1971年生まれ。ロンドン、ニューヨークで幼少期を過ごす。早稲田大学第一文学部フランス文学科卒業。大学卒業後、出版社平凡社に入社。『月刊 太陽』の編集部スタッフとして、日本の伝統文化から料理、建築、デザイン、文学などカルチャー全般に関わる記事の編集に携わる。2000年にフリー編集者として独立し、以後、雑誌、フリーペーパー、企業広報誌の編集制作などを行なってきたほか、展覧会の図録や書籍の編集も数多く手がける。また、音楽ジャーナリストとしてフリージャズからK¬POPまで、広範なジャンルの音楽記事を手がけるほか、音楽レーベルのコンサルティングなども。2011年より現職。趣味はBOOKOFFでCDを買うこと。 -
Teiya Iwabuchi
岩渕 貞哉
『美術手帖』編集長。1975年生まれ。慶応義塾大学経済学部卒業。2002年から『美術手帖』編集部に在籍、2008年より現職。2015年に立ち上げた、『美術手帖 国際版』およびアートニュースサイト「bitecho[ビテチョー]」の編集長も務める。